園長のつぶやき

「パパ子育てしていますか」

西川昌宏


 今から20年ほど前は、子どもの送り迎えをする父親はごくまれでした。それに比べ、この頃は随分多くのパパたちがみえるようになりました。それだけ子育てへの協力が多くなった証拠だろうと思います。

 夫婦の関係はみんな違いますから、協力の仕方もそれぞれのご家庭で事情に合った体制作りを工夫する必要があるでしょう。日常は母親が主役であることは自然のことです。特に低年齢児期はそうです。私もその頃は、お風呂へ入れることと、おしっこのおむつがえくらいしかできませんでした。母親にとって大事なことは、夫も子どものことを気遣ってくれているという安心感をもてることにあるようです。パパが協力してくれないという不満がストレスの原因となり、子どもを虐待し、かっとしたあげく死なせてしまったという現実の話もあります。

 仕事の都合で毎日パパは帰宅が遅く、ほとんど子どもに触れることもできない場合もままあります。そのことを母親が割り切っていれば問題はありません。しかし不満に思い続けていたら、悪い影響が生じる可能性があります。マインドコントロールが必要になるところです。父親にとって大事なことは、一家の主人として、子育てについても最高責任者は自分であるという認識を持つことです。日常の業務は専務である妻に任せても、問題が生じたら、我が家の社長である俺が責任を取る、という姿勢があれば母親は安心して子育てに精をだすことができます。昔のおやじさんたちと違い、妻にも働いてもらわなければならない今日のことです。家での仕事もそれなりに助けなければならないのは当然のことともいえましょう。

 そして、子どもにとって最善のことは、家庭が平安であることです。

 Aさんは、役割分担のことで夫婦でけんかになりました。ところが、1歳の子どもが泣き出したので、反省し、よく話し合って合意点を見出し、平和を回復しました。こんな経験は珍しくもないことでしょう。夫婦の暖かい和が、子どもの豊かなこころを育てる最高の栄養になるのです。

 一方、教育熱心から、しつけのためという体罰は幼児期にはやめて欲しいことです。絶対に子どものためにはなりません。叱らなければならないことは、危険なことと、著しく他人に迷惑になることにしぼって欲しいと思います。そして、決して怒らずに冷静に叱ってください。たいていのことはよく話せばわかるものです。子どもを一人の人格者として大切に扱いましょう。