園長のつぶやき
「しあわせと自由意志」
西川昌宏
動物と人の違いは何かというと、あなたは何をあげるでしょうか。最も高度な類人猿と、遺伝子の面ではほんの2%くらいしか違わないそうです。しかし、大脳の大きさでは3倍も違います。言語のあるなしも大きな違いです。中でも、最大の違いは自由意志を備えていることではないでしょうか。人は頭の中で何でも自由に考えることができます。そして、考えたことを行動に移すことができます。いつでも人は異性を愛することができます。しかし、動物は繁殖期がこないと恋愛感情は全くおこらないようです。いつでも恋愛ができるのは人間だけの特徴です。一方、人は人殺しをしますが、ライオンはライオンを、虎は虎を殺意をもって殺すことはないそうです。種を保存するために本能による自動制御装置がセットされているのです。人殺しや、すべての犯罪は、自由意志の乱用からおこります。つまり、人の最大の特徴である自由意志というものは、用い方に細心の配慮をしなければならない厄介なものなのです。人は誰でもしあわせになりたいという願いを持っています。これは強い意志です。自由意志を有する人間はそれを行使するに当たり、他人の意志に対しても敬意をもって尊重するこころが絶対に必要です。社会生活を営む上で、自由意志は勝手に使ってはならないものなのです。
しかし、他人に迷惑を与えない範囲で、この特権を最大限有効に用いたいものです。人生の幸不幸も、こころの持ち方次第でどうにでもなります。一つの例が金銭感覚でしょう。これしかないと思うか、これだけあると思うかによって、不満でいる人と、困らなければ有難いと思える人では大きな開きになります。お金は、これだけあればよいという限界がないだけに、気をつけなければ罠にはまります。病気の人は、元気になりたいと願います。しかし、元気でいる多くの人は有難いとは思いません。どこにも痛いところがなく、病気でないことをこころから有難いと、毎日感謝している人もいるのです。毎食食べることに不自由していないことを有難いと喜んでいる人もいます。子どもに恵まれない人にとっては、子どもを持つことがどれほどうらやましいことでしょうか。これら、多くの人が、当たり前で過ごしていることを喜びと感じられる人は、一生の間では随分得をしているはずです。何でも前向きに明るく受け止められる人は、そのこと自体が健康の源になるそうです。最近の研究によると、がんの原因もこころの持ち方に大きく左右されているとの事です。まさに病は気からです。夫婦の関係も気の持ち方次第で180度変わります。自由意志を上手に用い、しあわせをつかみましょう。子どもも素晴らしい宝物になることでしょう。