TSUBUYAKI

新しい生命の誕生は、新しい親を生み出します。
親と子の生きる力と生かす力が発揮できる環境を創り出す。
それこそが保育園の役割と考えています。

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「新年度に思う」

例年より泣き声の少ないスタートのような感じでした。ここはもう一つの自分の家として、子どもたちは認めてくれたのでしょうか。それぞれのお子さんが備えている望ましい可能性を、十分に発揮してもらうための手助けとなる保育ができればと願っております。

 保育の仕事は、かけがえのない生命をお預かりするというミスの許されない仕事です。しかし、不完全な人間のすることですから、現実としては怪我をさせたり、配慮の足りない対応があったりします。この現実は、取り返しのつかない事故につながる可能性もあります。そのため私たち保育従事者は、その重大な責任感と緊張感を緩めないように常に心がけています。とはいえ、安全第一主義の畏縮した保育では、たくましく生きる力が育ちにくくなります。謙虚に点検し、改善しながら「事故ゼロ」を目指して進みたいと思います。

 一人ひとりのお子さんに最善の保育を保護者とともに築いていこう、というのがわかくさの保育です。言い方をかえれば、園と保護者が協力してオーダーメイドの子育てをしようというものです。園での活動は、子ども自身が自主的に選択できる保育です。自主的に選べるとはいえ、吟味して用意されている豊富な選択肢は、そのお子さんの発達を促し、高めるために最善のものが備えられている環境として、保育士により工夫されているのです。

 これらの努力の成果を客観的な数値で測る手段があると良いのですが、残念ながらありません。そのため、主観的な自己満足ではない、成果の裏付けとなる情報は嬉しいものです。そしてそれは大きな励みとなります。

 3月31日の夕方、3人のお子さんを15年にわたりお預け下さったYさんから、明日からの保育園に通わない生活が考えられませんとの挨拶とともに、心のこもった感謝の気持ちを綴った手紙をいただきました。努力の成果は確かにあったよ、という認定状をいただいた気持ちです。 保護者は協働者でもあるので客観的な第三者とはいえませんが、長い間裏も表もしっかり見て来た人からの評価は意義深いものです。

 もう一つ、嬉しい励ましのお手紙が卒園児のゆかちゃんから届きました。「りじちょうせんせいはできるところまでやってください」、この手紙は全く自主的なものだそうです。子どもから宝物をもらった気持ちです。大きな励みになります。これからも、このような賞状をいただける保育を求め続けたいと思います。